哲学とは何か

哲学の入門書。人間が理性的で客観的に認識できるという前提を疑うところから始まる。民主主義の正しさの話にもつながって読めた。
読んだ経緯
2020年、『社会心理学講義』で「人間は理性的で客観的な認識をする」という前提が崩されたのが面白く、その延長で哲学の入門書として読んだ。
得たもの
民主主義は「みんなが理性的だからよい決定ができる」のではなく「みんなで決めたからとりあえずベターとみなす」ものだ、という整理が残った(結果が望ましいかどうかは別の話として)。
現象学的に、客観的な世界を主観がどう正しく認識するかではなく、主観どうしが共有できる範囲で世界が立ち上がる、という捉え方をしていて、これがデジタル世界(機械が信号を解釈して処理していく感じ)とも親和性があるように思えた。結論だけ見れば「今の自由な市民社会を肯定する」というところに落ち着くのだけれど、そこに至るまでの本質観取の過程に意義を感じた一冊。次は『欲望論』も読みたくなった。
同じ著者の本
ISBN 9784140912621