「正しく伝える」より「敢えて誤読してもらう」を肯定するものづくり論。東浩紀の「誤配」をデザイン実践に落とした版として読めた。
読んだ経緯
東浩紀の「誤配」(『弱いつながり』・『訂正可能性の哲学』)の系譜を、思想の側からではなくデザインの実践の側から見たくて。青山ブックセンターのオンラインストアで、特典付きの版を買った。
得たもの
「需要を満たすものを設計する」という最適化的なものづくりへの対案。作り手が意図を正しく伝えるのではなく、触れた一人ひとりに別々の解釈(ものがたり)が生まれる場をつくる、という発想。渡邉の言う「誤読」は、東浩紀の「誤配」をデザイン実践に落とした版として読める。この補助線が一番役に立った。
実践者のマニフェストであって理論書ではないので、受容理論やデリダ→東の層は自分で下に敷く必要がある。各事例に「これは贈与か交換か」を問いながら読むと、判断がクリアになった。
どんな人に
最適化的なものづくり(需要を満たす設計)にうっすら違和感がある人。東浩紀の誤配論を「実装の話」として考えたい人。