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ヒトとAI
ヒトとAI の表紙

ヒトとAI

入手 2026.08.16読了 2026.09.20★★☆☆☆

出版社
岩波書店
ページ
207 p

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前半の学習・認知メカニズムの話は面白いが、後半はAI固有の新しい問題として引き付けて語る分、全体的に片手落ちな感じがあった。

読んだ経緯

「学びとは何か」というところで、人間とAIの「学び」というコンセプト自体に研究があるのが面白そうで手に取った。今井むつみ『学びとは何か』と関連づけて読もうと思っていた。

得たもの

前半(人間とAIの学習・認知メカニズムの違いを扱う部分)は面白かった。AIが断片的な経験を大量に処理して学ぶのに対し人間は感情が動いた少数の経験から強く一般化して学ぶという対比、死が集団の探索の多様性を保つ更新装置として機能しているという見方、感情が外部報酬なしに探索と安全性を両立させる内的報酬として働いているという説明などは、素直に面白かった。個別性・多様性を扱った章の「AIは評価軸が最適化されすぎて多様性の観点では制約になる」という指摘は、自分が書いた「AIスキルは、組織で仕組み化するほどよいとは限らない ── 判断の多様性を失わないために」というZennの記事で書いたジョン・スチュアート・ミルの認知的多様性の話とかなり重なるところがあった。

一方、後半で扱われる自由・法人・科学のあり方といった話は、AI固有の新しい問題として引き付けて語られていて、その文脈でしか扱われない。もっと一般的な文脈でも語れる話のはずなのに、AIの話としてしか語らない分、全体的に片手落ちな感じがあった。


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ISBN 9784004321224