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AIの政治哲学
AIの政治哲学 の表紙

AIの政治哲学

入手 2024.09.05読了 2024.12.06★★★★☆

出版社
丸善出版
出版年
2023 年
ページ
262 p

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AIを「倫理」ではなく「政治哲学」の語彙(自由・平等・民主主義・権力)で読み直す入門書。修論で考えていた問題意識にいちばん近かった。

読んだ経緯

大学院時代の後輩との読書会(AI × 政治哲学)で最初に読んだ本。AIはたいてい「倫理」の枠で語られるが、自由・平等・民主主義・権力といった政治哲学の語彙で正面から扱った本は少なく、修論で考えていた問題意識にかなり近かった。

得たもの

  • 自由: ナッジは消極的自由(干渉の不在)は侵さないが、積極的自由(自律)とはぶつかりうる。そもそもバイアス是正の議論は、確固たる主体性を前提にしている点が引っかかる。
  • 平等・正義: あらゆるカテゴリーで「中立」であることは原理的にありえない、という論点が残った。属性を使わずに選抜しても結果は偏るし、その偏りを問題にするなら「問題のない状態」自体が定義できるのか。
  • 民主主義・権力: 生成AIツールに偏りを紛れ込ませられると、本人は自律的に判断したつもりで実は操作されている。「自律性ロンダリング」のような構図。監視や権力の主体がぼやける点が、フーコー的な生権力ともまた違う。

章立て(自由/平等と正義/民主主義/権力/非人間)がそのまま論点の地図になっている。

どんな人に

AIを規制や倫理の話としてだけでなく、政治体制や権力の話として考えたい人。『ベンヤミン「複製技術時代の芸術作品」精読』や『AIの心理学』と同じ読書会で扱った。


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ISBN 9784621308257