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堕落論

堕落論

入手 2016.03.20読了 2016.03.27★★★★☆

出版年
2012 年
ページ
13 p

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「堕落」というネガティブな言葉にポジティブな意味を見出していく逆転。外側から生を規定されることへの抵抗という点で、ニーチェの『ツァラトゥストラ』と似たものを感じた。

読んだ経緯

好きで覚えていた本。ニーチェの『ツァラトゥストラはこう言った』を読んでいて既視感が拭えず、この本を思い出した。

得たもの

「堕落」というネガティブな言葉を使いながら、そこにポジティブな意味を見出していく逆転。同じ構造が『ツァラトゥストラ』にもあるように思える。天皇制とキリスト教という違いはあれど、個より外側に生を規定されることへの抵抗、外から与えられる規則からの逸脱を「堕落/没落」と呼ぶならむしろ喜んでそうしよう、という発想。

一方で、自律や主体性を賛美する現代でこそこの問いは重みを増してくる、とも思う。社会が複雑化して一人で判断しきれなくなり、その困難さゆえに自律を持て余す。フェイクニュースやインフルエンサーが渦巻く中で自分の判断で「正しい」を選ぶのが難しいなら、歴史に洗練された道徳に身を委ねるほうが安全だったのか。堕落したくてもしきれない、という気分になる。

どんな人に

坂口安吾を、あるいはニーチェを、もう片方と並べて読んでみたい人。


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