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暇と退屈の倫理学
暇と退屈の倫理学 の表紙

暇と退屈の倫理学

入手 2019.05.18読了 2019.06.01★★★★☆

出版社
太田出版
出版年
2015 年
ページ
437 p

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深く考えて自分なりの指針を定義する、という姿勢はむしろ「狂気」に分類される、という整理がなるほどと思った。動物的な喜びをちゃんと嗜んでいこうぜ、という開き直りに納得感がある。

読んだ経緯

「どこまで穿り返して生きるのが丁度いいのだろうか」という根本的な悩みを考えていて、この本かなと思って手に取った。視点を社会からではなく自己から考えるにはちょうど良い気がした。積読の中からこれかもという本を思いつけて、それがすぐ手元にある、というのが積読のいいところだと思う。

得たもの

深く考えて自分なりの指針を定義する、という方針はむしろ「狂気」に分類されるところが、なるほどと思った。結局何を指針に生きるかは個人の決めの問題で、それは理性的なものではなく単なる狂気だということ。そこから、決断が決断の奴隷になり、また「なんとなく退屈する」に戻ってくることが、果たしていいことなのかという問いも残る。

「人生に際して退屈している」としても、その中で楽しみを拾える感覚を持てていればよいのでは、という主張にも一理あると思えた。社会のあり方に対する姿勢とは別に、自分の人生の考え方としては健全に見える。どうせ意味なんてないんだから動物的な喜びをちゃんと嗜んでいこうぜ、という開き直り感に納得した。インスタ映えやマーケティングに踊らされるものではまったくないところもよい。モノの価値に自分で向き合って、自分の選好をちゃんと認識した上で満足させていく、そういうことができるようになりたいと思った。

どんな人に

趣味というか、自分が好きでやっている遊びに過ぎない、という感覚で哲学を楽しんでいきたい人に。生きる希望が見いだせず自暴自棄になるくらいなら、好き放題楽しいことをやってから死ねばいい、を穏やかに整然と論じた本とも言えそう。


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ISBN 9784778314378